乳歯はいずれ永久歯に生えかわるから、何もしなくてもよいと思っていることはありませんか?
乳歯のときのお口の状態は、後の永久歯の歯列だけでなく大事な成長期の体の発育にまで関係しています。

ですので、よしや歯科では3つの目標を持っています。

3つの目標3 Goals

  • 1.虫歯のない健康な永久歯に生えかわること
  • 2.整った歯並びと正しい咬み合わせ
  • 3.歯医者を嫌いにならず、自ら進んで歯のクリーニングに定期的に通う習慣

できるだけわかりやすい説明と、痛くないしんどくない治療に努め、治療を頑張ったご褒美にプレゼントを用意しています。
いかに子どもたちにとって、また来るべきところだというイメージを持ってもらえるかが大事だと考えます。
よしや歯科ではお子様のぺースに合わせて治療を行い、歯医者を好きになってもらえるように、積極的に自分の歯を守ることができる大人になってもらえるようにと思っています。
痛くなったら行く歯医者ではなく、歯を大切にする習慣を付けお口の健康を守るために通う歯医者にしましょう。

当院でのお子様のメインテナンス(定期検診)のメニューMaintenance Menu

1.正しい歯みがきの習慣

歯みがきのポイントは、噛むところ、歯と歯茎の境目、歯と歯の間を気を付けてみがいていただくことです。
また仕上げみがきは10歳ごろまではしてあげてください。
お子様一人ひとりの状況に合わせてブラッシング方法をお教え致します。
親御さんには仕上げみがきのコツもお伝えいたします。

2.正しい食生活

むし歯になるかならないかは、おやつを食べるタイミングにも関係します。
普段は中性に近い口の中も、間食が多いと唾液の働きが間に合わず、常に酸性の状態となり、むし歯になりやすくなるのです。
おやつを食べるなら食事とセットで。
だらだら食べには注意して下さい。

3.フッ素塗布

歯を強くする効果をもつフッ素を定期的に歯の表面に塗布することで、むし歯の原因である酸に対しての抵抗力が高まります。
3~4ヶ月ごとの塗布をお勧めしております。
また当院で使用するフッ素は、リンゴ味でお子様も嫌がらずにできます。

4.シーラント

奥歯には複雑で深い溝があるため、歯ブラシの毛先が入りにくく、むし歯になりやすくなっています。
虫歯になる前にこの溝を白い樹脂で埋めてしまうのがシーラントです。

笑気吸入鎮静法Nitrous Oxide Inhalation Sedationu

歯が痛いけど、歯医者が怖くて行きたくないという方に朗報です。当院では、笑気吸入鎮静法を用いて、快適に治療を受けてもらうことが可能です。
特にお子様の治療で行うことが多いですが、大人の方でもお使いいただけます。

笑気(亜酸化窒素)は非常に身体に優しく、すぐに排出されるため身体にも残らない、吸入の麻酔薬です。主には全身麻酔の手術の際に使用されますが、低い濃度(30%ほど)で軽い全身麻酔(鎮静)を行うことで効果が認められています。鎮静された状態は、ぼんやりとした眠たいような状態になり、眠ってしまうこともあるようです。鎮静中は通常通り会話でき、記憶も残りますので、ご安心ください。

笑気は鎮静作用に加えて鎮痛作用を持っています。 そこで笑気吸入鎮静法を用いればリラックスする と共に痛みを感じにくくなります。笑気を吸入さ せながら吸入麻酔を行うと、「痛みをとるための麻 酔が怖い」というジレンマが軽減されます。

笑気を吸うと、気持ちよく酔ったような気分になり、リラックスした状態になりますが、意識はあり、記憶も残ります。つまり、「キュイーン!」という音を聞くだけで心臓がドキドキするような方であっても、笑気ガスを吸いながらであれば、全身に力が入り、永遠に感じる治療の時間を、非常に楽な気持ちで過ごすことができます。

また、高血圧の方が治療を受ける場合、治療に対する恐怖心や緊張感で血圧がさらに上昇する可能性があるため、注意が必要となります。しかし、笑気麻酔を併用することで、不安や緊張による血圧上昇を軽減することができるので、高血圧や心疾患、不整脈などの持病をお持ちの方にとっても非常に心強いものになります。

実際に笑気吸入鎮静法を使用する際は、鼻マスクから笑気と酸素を混ぜた気体(笑気30%、酸素70%)をゆっくりと吸うと、ほとんどの方は数分で麻酔の効果を得ることができます。麻酔の効果が得られていることを確認してから、治療を開始し、治療が終われば100%の酸素を吸い、肺の中の笑気を追い出します。麻酔開始時と同様に、速やかに麻酔から醒めることができます。もちろん、そのまま帰宅して頂いて問題ありません。

適応になる方は、むし歯の治療が難しいお子様や、歯科治療に恐怖がある方、嘔吐反射がある方、全身的なご病気があり、血圧の変動などを抑えたい方などで、ほとんどの方に適応可能となります。

50年以上の歴史があり保険治療として厚生労働省から認可されいているものということと、やめたくなったらすぐにやめられるということも、お勧めできる点です。

使用法

鼻にマスクをしてもらい、ゆっくりと笑気と酸素を混ぜた空気(笑気30%、酸素70%)を吸ってもらいます。数分でほとんどの方は麻酔の効果を得ることができます。
治療が終わった後は100%の酸素を吸ってもらい、肺の中の笑気を追い出します。

注意点

治療後は念のため、しばらく待合室で休んでからご帰宅ください。

笑気吸入鎮静法を使えない方

  • ・体内に閉鎖腔のある方(中耳疾患、ブラ、気胸など)
  • ・2ヶ月以内に眼科手術を受けた方
  • ・妊娠初期の方
  • ・過呼吸発作の既往がある方
  • ・鼻閉のある方(風邪、アレルギー性鼻炎、アデノイドなど)
  • ・協力を得られない方

顎成長発育治療Jaw Growth and Development Treatment

顎成長発育治療とは

発育期に歯槽骨や顎骨をコントロールすることによってお口の状態を良い状態にします。

近年の子どもたちは総じて顎(上顎と下顎ともに)の小さいお子様が増えてきています。
また顎が小さいことで歯が並びきらないお子様も多く、顎の成長をコントロールすることで歯が並ぶスペースを確保し、きれいに歯が並び良い咬み合わせになるといった良い影響があります。
また、自覚されている方は一部なのですが、口腔領域原因により呼吸機能が不正であることが多いです。
呼吸は姿勢や成長方向に影響がありますので、上下顎と共に呼吸を良い方向に発育させます。
顎成長発育治療は保険外治療であり、顎顔面矯正という名称で呼ばれることもありますが、当院ではいわゆる歯列矯正治療とは異なるものと考えておりますので顎成長発育治療と呼んでいます。

顎成長発育治療では特に「上顎」の拡大に焦点を当てています。

上顎が狭いと、上顎に覆われている関係にある下顎も狭くなります。
ですので、不正咬合を改善するためには上顎を広げることが重要になります。

また、不正咬合には、呼吸(気道)や姿勢(猫背)も関係します。
上顎を広げることで、鼻腔や気道も広がるので、呼吸や姿勢も改善方向に向かいます。

このように、成長発育をより良い方向に向かわせることを考えています。

「上顎のサイズ」を広げることで生じるメリット

  • 喘息(ぜんそく)の改善
  • 滑舌が良くなる
  • アトピー性皮膚炎の改善
  • アレルギー性鼻炎の改善
  • いびきの改善
  • 睡眠時無呼吸の改善
  • 咀嚼機能の改善
  • 学習能力向上の可能性
  • 歯が並ぶスペースができるので、永久歯がきれいに並びやすい

不正咬合について

不正咬合は歯を支えている上下の歯のアンバランスなどが原因で起こる悪い歯並びのことです。

上顎前突

上の前歯が下の前歯より飛び出しています。

上顎前突

上の前歯が下の前歯より飛び出しています。

叢生(そうせい)

歯並びがガタガタしている状態。八重歯も叢生です。

開咬

奥歯で咬み合わせた時に、前歯が開いたままになることです。

顎成長発育治療ではどのような治療を行うのか?

顎成長発育治療は、口腔内に「急速拡大装置」と呼ばれる装置を装着し、正中口蓋縫合と呼ばれる部分を離開し、顎の骨全体を広げることで、骨の正常な成長を促す治療を行います。
下図のように、いくつかの種類の装置を使って治療を行います。
急速拡大装置はねじを回すことで装置を毎日少しずつ拡大させていきます。1回スクリューを回すと約0.2mm拡大します。
また、機能訓練といった、トレーニングも行います。

矯正器具の種類


  • 拡大装置
    (Hyrax type)

  • 拡大装置
    (Fan type)

  • 拡大装置
    (Variety)

  • TPA
    (トランスパラタルアーチ)

  • ツインヘリックス

  • FKO

  • リンガルアーチ

※食事などで負荷がかかるものなので、破損して修繕しないといけないことも多いです。

顎成長発育治療が受けられる年齢/治療期間に関して

5歳くらいにスタートすることが理想的です。早ければ早いほど、仕上がりが良くなります。
期間としては、早く終わることのできるケースで1年程度。通常はだいたい2~3年なことが多いです。
通院は、最初の装置を装着するまでは1~3週間に1回程度の間隔です。それ以後は1カ月に1度が基本になります。治療中は装置が入っていますので、むし歯予防のための歯磨き指導はしっかり行いますが、それ以外は普通の生活をしていただけます。

「口呼吸」ではなく「鼻呼吸」の大切さ

上顎の成長が適切でないと歯並びが悪くなってしまうだけでなく、鼻道の感染リスクが高くなります。
哺乳類の「口」は食べるために、「鼻」は呼吸するために作られました。鼻は湿度・温度調節、汚染物質の除去など呼吸に特化した作りをしていますが、口は本来呼吸用には作られていませんので、そのような事はできません。
つまり、口から取り入れられた空気はのどを直撃しリンパ組織に損傷を与え、免疫を低下させアレルギーを引き起こすと言われています。
皆さん自分や自分の子どもは鼻呼吸していると思っている方も多いですが、意外とそうではないことも多く、治療を受けられた後に違いに気が付く方も多いです。
ですので上顎の拡大によって鼻呼吸を促すことも、顎成長発育治療の大切な意義になります。

保護者の方へのメッセージ

この顎成長発育治療を行うことで、結果的に改善する見た目や歯並びのことだけでなく、未来を担う子供たちへの‘健康的な発育のアシスト’を行い「呼吸、咀嚼、嚥下」の質を改善することになります。成長発育期にしかできないことなので、この機会を逃さないようにしたいと考えています。
お子さんを連れて来院されるお母さんを見ていると、顎成長発育治療は親が子どもにしてあげられる最高のプレゼントだと思います。