あなたの口臭大丈夫!?

お話中に、相手の口からなんだか臭いが。そんなときは、自分の息もこっそり確かめる。そんな経験ありませんか?

最近では、「スメハラ」という言葉もあるぐらいですから、お口の臭いは気になるものです。今回は、口臭の原因やその対処法について書き綴って生きたいと思います。

正しく予防するには

全国47都道府県・4700人を対象にした意識調査では、90.6%の人が「自分の口臭が気になったことがある」と回答しています。やはり、多くの方が口臭を気にしているということがわかりますね。

しかし、そもそもまったく口臭がない、という人はいません。誰しも、程度の差はあれ、口臭というものは存在します。

朝起きてあくびをすると、ちょっとにおうな、と思ったことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、これは生理的口臭といって、一時的なものです。歯磨きをしたり、食事をとったりすると、いつの間にか気にならなくなってきます。これは、鼻が慣れたわけではなく、お口の中のにおい物質が減っているからなのです。

一方、強いにおいを持続的に発する口臭は病的口臭と呼ばれ、においの原因がなくならない限り存在し続けます。においの原因としては、歯周病などのお口の病気や、お口とつながっている耳鼻咽頭の病気、内臓などのからだの病気が考えられます。

その中でも、やはり最も原因として多いのは、お口の中の病気です。そして、歯磨きを毎日しているから大丈夫と思い、においの原因がお口以外にあると考える方も多いのです。

お口の中に原因のある病的口臭の主犯は、細菌です。とくに歯周病菌などは、たんぱく質を分解するときに強烈なにおいを放つ硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどを生み出すので、歯周病が進行すると、口臭が強くなります。

また、唾液の量も口臭に大きく関係しています。唾液には、細菌を洗い流したり、細菌の繁殖を抑える働きがあり、唾液の分泌が低下している就寝中には、細菌が繁殖しやすいのです。朝起きたときに口臭を感じるのはそのためです。

歯周病でなくても、磨き残しがあり、そこに細菌が多く存在すればにおいの原因となりますし、深いむし歯になるとにおいを発することもあります。そして、細菌は、歯の周りだけではなく、舌の上にも存在します。舌の表面には、微細なヒダが存在し、ここに細菌や口の粘膜の老廃物などが溜まると、白い苔のようになります。これを舌苔といい、においの元になります。

舌苔は、柔らかめの毛のブラシでやさしく、表面をなでるように動かします。ブラシは、奥から手前に動かし、汚れを外へ追い出しましょう。舌はデリケートなので、歯ブラシでゴシゴシ磨くと舌を傷つけてしまいます。また、洗口液の使用も効果的です。その際は、殺菌成分がよく細菌に浸透するよう、製品が推奨している時間分、しっかりお口に含むようにしてください。テレビのCMのように、ほんの数秒グチュグチュうがいするだけでは、効果は得られません。

ここまで、一般的な口臭のお話をしましたが、口臭の原因が何なのかというのは、なかなか自分で判断できないことも多いです。初期の歯周病は自覚症状がなく、自分流の歯磨きでは磨き残しもあることが多いです。口臭予防で最も手っ取り早いのは、歯医者さんで相談することです。

歯の健康を取り戻す、または維持するついでに、口臭予防もできるわけですから、定期的に歯医者さんに行かない手はないですよ。